「影響力の武器」を読んで。なぜ人は動かされるのか

まじめな人ほど人を疑わず騙されちゃうんだよorz。

騙されるってのは言い方が悪いですが、自分で選択したと思っていても、ある程度心理的に操作されていることが多いわけです。

お店で思っていたものよりちょっとだけ高価なものを選んでしまったとか、家に戻ってから、あれ、そんなはずじゃあなかったとか、なぜ予定していたものより良いものを選ぶような心理が働いてしまうのか解明する本です。
 

ちょっと第一章から紹介します。

知覚のコントラスト

人間の知覚にはコントラストの原理というのがある。順番に提示される物の差異を我々がどう認めるか。二番目に提示される物が最初とかなり異なっている場合、それが実際以上に最初の物と異なっていると感じてしまう。

要はギャップである。冷たい水に手をつけていると、次に手を浸した時にぬるま湯でもより暖かく感じる。

洋服屋の店員は、スーツとセーターを買いに来た客に高い品物から買わせる。またスーツの後にシャツやベルトなど小物類を買おうと思っている人にもこの原理はあてはまり、スーツを買った後に小物類を見た人の方が、先に小物類を見た人よりお金を多く払いがち。

不動産屋や車のディーラーもそう。不動産屋はわざと高い値をつけた捨て物件を見せてから本命の物件を見せるし、ディーラーは車の価格交渉が済んだ後にオプションを勧めると、お客は安価に感じてしまうというもの。
 

我々プログラマーはコンピューター相手の仕事だったから、そういう技は一切通用しません。コンピューター相手なので駆け引きなど考えたこともありません。ただ仕事を頼まれた時、実際は二ヶ月の仕事を三ヶ月かかるかな~と言ったことはあったかもしれませんが。

教訓として、幾つか同時に買い物をする時は安い物から始めよう。
 

ゆっくり見たいのに店員が話しかけてくると嫌ですが、こういう経験をしたことも一因かも。普段はやらないのに何故あれを買ってしまったんだろって場合はやられてしまっているということですね。

家を建てる時なんて千万単位の買い物だからオプションの数十万にマヒとかまさしくそうですし、普段の買い物でも大物から済まそうとしない方がいいってことですね。

読み進めると、さらに本書は、返報性、コミットメントと一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性などについて語られますが、あまり内容を書いてしまっては営業妨害になりますかね。

返報性のルール

返報性とは、受けた恩義には将来必ず報いなければいけないという義務感です。まさしくそれが人間を人間たらしめているものであり、この返報性ルールを常に無視する人は恩知らずといわれてしまいますし、それによって複雑な社会が築かれたということですが、悪用すると強力な武器となるようです。

我々は借りがある状態が心地悪いのです。なので少々の犠牲を払ってでも返してしまいたい。人の世話を焼いたり奢るのが好きな人は、純粋に親切な人が多いのかもしれませんが、その見返りも受けているのかもしれません。
 

単純なものでは試食や試供品の提供など、香典の半返しとかルール化されたものもあります。古くは新聞の勧誘が洗剤を持ってくるとか、引っ越し屋が見積もり時にお米とか何らかの商品を持ってくるというやつです。

実験したところ、この法則は相手に対する好き嫌い関係なく、訪問セールスなど疎ましい相手に対した時も効いてくるとのことで、ただほど高いものはないといいますし注意が必要ですよね。
 

また、返報性には要求を一旦断ったあとで相手が譲歩すると、こちらも譲歩してしまうというものがあります。最初にいやーんあれ買って~とちょっと無理なお願いをし、断られたら次に実際に欲しいものをねだると、それくらいなら買ってもいいか…となるやつ。

これは譲歩に加えて知覚のコントラストも利用しており概ね有効ですが、交渉事では最初の要求が法外だと逆効果となる研究があるようで(真剣じゃないと思われ、相手が譲歩する必要が無いと考える)、おねだりする人は気を付けましょうw
 

また相手の譲歩で自分も同意した時、一度そういうことがあると二度目は注意するはずだし次はそううまくはいかないのでは?と思います。ただ驚くことに実験では憤慨したり不信感を抱くようなことは無いという結果があるそうです。(理由を書いてしまうと、相手の譲歩によって自分が同意する(してあげる)のは非常に満足を感じるものらしいということ)
 

これ(拒否されたら譲歩)は商売の基本なのかな。何となく感づいてはいるんだけどやられちゃうという…。私は素直で(自分でいうけどほんとにそうで困るのよw)人の話を受け入れやすいような気がするし、今の生活はもう資金を減らす一方なので十分に気を付けよう!

ただ、ほとんどの人はこのルールを利用しようなどと思わず善意で何かを申し出るので常にそれを勘ぐっていては人間関係回らないし、親切な人の好意も無下にしてしまいますからね。難しいです。もし思ってもいない要求をされたり、セールスを断りにくかったら思い出しましょう。返報性は好意には好意を返すというルールですが、策略やセールス術に好意を返す必要はないのです。

最後に

上記はまだ分かりやすいし序の口ですが、実験でのエピソードなど交え、他にも我々が影響を受けてしまいがちな実例と実験が多く挙げられています。次章の「コミットメントと一貫性」など、自分が今までどれだけ他人に操作されていたのかを考えると恐ろしくなります。

そういったテクニックの影響を受けず賢い消費者になるために、古本での購入ですが帯がありましたので、その文言ををまとめて私のセールストークとさせていただきますw
 

著者はセールスマンや募金勧誘者、広告主など承諾誘導のプロの世界に潜入。彼らのテクニックから「承諾」についての心理メカニズムを解明。

情報の氾濫する現代生活で、だまされない賢い消費者になると共に、プロの手口から人を説得するやり方を学ぶ。

 

*影響力の武器でもう一つ書いてます。その記事はこちら。
 
私が読んだのは影響力の武器[第二版]ですが、今は第三版が出ているようです。

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『「影響力の武器」を読んで。なぜ人は動かされるのか』へのコメント

  1. 名前:とまと 投稿日:2016/01/28(木) 21:46:07 ID:4439625f3

    じゅんぺーさんの書評は面白いです。本の内容紹介と感想の割合が絶妙で、読んでみたくなりました。(ごめんなさい、買わずに図書館で予約)

    • 名前:じゅんぺー 投稿日:2016/01/28(木) 22:59:48 ID:301eab1e0

      >とまとさん
      ありがとうございます。引用じゃなくまとめて言い換えているので、本の内容と私の感想とごっちゃになって分かりにくいかなあと思ってたりします。
      いやもちろん高いので図書館でどうぞ~。